12月は、国の翌年度の動きを決める「予算案」や「税制改正」が決定される、行政書士試験対策上、最も重要な月の一つです。
特に2025年は、マイナ保険証への完全移行(経過措置終了)や、過去最大の予算案決定など、試験で問われる数字や制度変更が目白押しです。
今回は、2025年12月のニュースを行政書士試験の視点で総まとめし、記事の後半で一括チェックテストを行います。
1.【法改正・情報】マイナ保険証への完全移行(経過措置終了)
2025年12月1日、昨年12月の健康保険証新規発行停止から1年が経過し、従来の保険証の経過措置期間が原則終了しました。
行政書士試験的・解説
このトピックは「基礎知識(情報通信・個人情報保護)」および「行政法」の視点で重要です。
- 行政手続のデジタル化:「申請主義(申請して初めて交付される)」の例外として、行政側が能動的に交付する「プッシュ型行政サービス」の具体例として覚えましょう。
- 根拠法:マイナンバー法(番号法)関連の整備法および健康保険法です。
2.【政治・財政】令和8年度予算案の閣議決定
2025年12月26日、政府は「令和8年度(2026年度)予算案」を閣議決定しました。
行政書士試験的・解説
憲法(統治)における「予算のプロセス」はAランク論点です。
- 作成・提出権:内閣の専権事項です(憲法86条)。国会議員は提出できません。
- 衆議院の優越:予算は必ず衆議院に先議します。また、両院協議会は必須であり、それでも意見が一致しない場合、衆議院の議決から30日以内に参議院が議決しないと自然成立します。
3.【経済・税務】令和8年度税制改正大綱の決定
予算案と同日の12月26日、与党および政府は「令和8年度税制改正大綱」を決定しました。
いわゆる「年収の壁」対策としての基礎控除等の引き上げや、防衛財源確保のための増税時期の議論などが焦点となりました。
行政書士試験的・解説
憲法84条の「租税法律主義」がキーワードです。
- 課税要件法定主義:税金を課したり変更したりするには、必ず「法律」または「法律の定める条件」による必要があります。
- 政令委任の限界:細かい税率は政令に委任されることもありますが、白紙委任は許されません。
4.【国際・環境】COP30「グローバル・ムチラオ決定」
11月下旬にブラジルで閉幕したCOP30の結果について、12月に入り詳細な分析が報じられました。
行政書士試験的・解説
基礎知識(社会・環境)では、国際条約の変遷が問われます。
- パリ協定(COP21):現在のルールの基礎。途上国を含む「全ての参加国」が削減目標(NDC)を提出する「プレッジ&レビュー」方式を採用しています。
- 京都議定書との違い:京都議定書は先進国のみに義務があった点が最大の違いです。
5.【司法・憲法】一票の格差と「事情判決の法理」
12月は、前年に行われた選挙の「一票の格差」訴訟の高裁判決が出揃い、最高裁へ舞台が移る時期でもあります。
選挙が無効かどうかが争われる裁判では、しばしば「違憲状態」という判決が出されます。
行政書士試験的・解説
行政事件訴訟法における「事情判決」の概念を理解しましょう。
- 事情判決(行政事件訴訟法31条):処分や裁決が違法であっても、それを取り消すことで公共の福祉に著しい障害が出る場合に、請求を棄却する判決です。
- 選挙訴訟での応用:選挙を無効にすると混乱が大きいため、違憲であることを宣言しつつ、選挙自体は有効とする判決(事情判決の法理の適用)がよく出されます。
6. 実戦!時事チェックテスト(全5問)
ここまでのニュース内容が頭に入っているか、一問一答形式で確認しましょう。
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正解 ×
解説:マイナ保険証を持たない人に対しては、当分の間、本人の申請がなくても職権で交付される運用(プッシュ型交付)が行われています。
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正解 ○
解説:記述の通りです。法律案とは異なり、両院協議会の開催は「任意」ではなく「必須(必要的)」です。また、衆議院での再可決(3分の2以上)の手順は不要で、直ちに衆議院の議決が優越します。
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正解 ×
解説:地方公共団体は、法律の範囲内で条例によって地方税を課すことができます(憲法84条、地方自治法)。これを自主課税権といいます。
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正解 ×
解説:パリ協定は、先進国・途上国の区別なく、全ての参加国が削減目標を作成・提出する義務を負います(達成義務はありません)。
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正解 ○
解説:その通りです。請求を棄却(原告の負け)しますが、行政側のミス(違法性)は主文で明確に宣言する必要があります。
まとめ:年末のニュースは「数字」と「仕組み」
12月のニュースは、行政書士試験の「基礎知識」科目の宝庫です。以下の数字は暗記しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
予算案が国会で否決されることは、内閣不信任に匹敵する事態とみなされ、内閣総辞職や解散総選挙につながることが一般的です。
Q2. 「資格確認書」に有効期限はありますか?
はい、あります。原則として数年(1年~5年など保険者による)の有効期限があり、永続的に使えるものではありません。