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【2026年3月21日~3月31日】行政書士時事!暫定予算・最高裁・地価

3月下旬(3月21日~31日)は、年度末ということもあり、国会での予算成立や、政府の重要な基本計画の閣議決定が相次ぎました。

特に今年は、11年ぶりとなる「暫定予算」の成立や、行政法で重要となる「猟銃許可取り消しを巡る最高裁判決」など、行政書士試験の法令科目に直結するニュースが目白押しです。

今回は、この直近のニュースを試験対策の視点で徹底解説し、記事の後半で一括チェックテストを行います。

1.【政治・財政】11年ぶりの「暫定予算」が成立(3/30)

3月30日、2026年度の暫定予算案が衆参両院の本会議で可決、成立しました。暫定予算の編成は11年ぶりの異例の事態です。

ニュースの要点
  • 年度内成立の断念:本予算の審議が長引き、4月1日の新年度スタートに間に合わないため、当面の行政運営に必要な経費(4月1日~11日分)を確保する措置が取られました。
  • 本予算の行方:本予算は、憲法の規定(自然成立)により4月11日には成立する見通しです。

行政書士試験的・解説:暫定予算の仕組み

財政法における「暫定予算」のルールは頻出論点です。

  • 暫定予算とは:本予算が成立するまでの間の「つなぎ」として組まれる予算です。
  • 成立後の扱い:本予算が成立したときは、暫定予算は失効し、暫定予算に基づく支出は本予算に基づく支出とみなされます(本予算に吸収されます)。

2.【行政法・司法】ヒグマ駆除訴訟、最高裁で逆転勝訴(3/27)

3月27日、北海道でヒグマを駆除したハンターが、北海道公安委員会から猟銃の所持許可を取り消された処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁は処分を取り消す(ハンター逆転勝訴)判決を言い渡しました。

ニュースの要点

自治体の要請で出動したハンターに対する許可取り消し処分が、法的に妥当であったかが争われ、最高裁は行政側の処分を違法と判断しました。

行政書士試験的・解説:裁量権の逸脱・濫用

行政事件訴訟法における「裁量処分」の司法審査がテーマです。

  • 裁量処分の取り消し:行政庁の裁量処分については、裁量権の行使がその範囲を逸脱し、またはこれを濫用したと認められる場合に限り、裁判所はその処分を取り消すことができます(行政事件訴訟法30条)。
  • 不利益処分:許可の取り消しは、名宛人に直接義務を課し、または権利を制限する「不利益処分」に該当します。

3.【経済】2026年地価公示、全用途で5年連続上昇(3月下旬)

国土交通省が発表した2026年の地価公示について、3月下旬にかけて各メディアで詳細が報じられました。

ニュースの要点

全国の地価動向は、全用途平均で5年連続の上昇となりました。都市部だけでなく、地方圏でも上昇基調が続いています。

行政書士試験的・解説:地価公示法

基礎知識(経済)で問われる「公的土地評価」の基本事項です。

  • 地価公示:国土交通省の土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を判定し、公示するものです。
  • 路線価との違い:路線価は国税庁が発表する相続税等の算定基準であり、公示地価の約8割の水準に設定されます。

4.【社会・行政】「観光立国推進基本計画」閣議決定(3/27)

3月27日、政府は2026年度から2030年度までを計画期間とする、新たな「観光立国推進基本計画(第5次)」を閣議決定しました。

ニュースの要点

インバウンド(訪日外国人)の消費額拡大や、地方誘客の促進、オーバーツーリズム対策の強化などが新たな柱として据えられました。

行政書士試験的・解説:行政計画と行政手続法

行政法における「行政計画」の性質を確認しましょう。

  • 行政計画の法的性質:基本計画の策定自体は、国民の権利義務に直接影響を与えないため、原則として「行政処分」には当たりません(抗告訴訟の対象外)。
  • 行政手続法の適用:行政手続法には、行政計画の策定手続きに関する一般的な規定(明文の規定)は存在しません

5.【経済・社会】「総合物流施策大綱」閣議決定(3/31)

3月31日、政府は物流革新に向けた「総合物流施策大綱(2026年度~2030年度)」を閣議決定しました。

ニュースの要点

輸送力不足の解消に向け、物流の効率化や、荷主・消費者の行動変容を促す施策が盛り込まれました。

行政書士試験的・解説:物流の2024年問題

基礎知識(社会)の時事用語として必須のキーワードです。

  • 物流の2024年問題:働き方改革関連法により、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の上限規制(年960時間)が適用されたことで生じている、輸送力不足などの諸問題のことです。

6. 実戦!時事チェックテスト(全5問)

ここまでのニュース内容が頭に入っているか、一問一答形式で確認しましょう。

Q1:暫定予算
暫定予算は、本予算が成立するまでの期間のつなぎとして編成されるものであり、本予算が成立したときは失効し、暫定予算に基づく支出は本予算に基づく支出とみなされる。
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正解

解説:記述の通りです(財政法30条)。暫定予算は独立した予算として残り続けるわけではなく、本予算が成立すればそれに吸収されます。

Q2:行政裁量と司法審査
行政庁の裁量処分については、裁量権の行使がその範囲を逸脱し、またはこれを濫用したと認められる場合に限り、裁判所はその処分を取り消すことができる。
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正解

解説:記述の通りです(行政事件訴訟法30条)。行政庁に裁量が認められている場合でも、それが著しく不合理であるなど「逸脱・濫用」があれば、違法として取り消しの対象となります。

Q3:地価公示
地価公示法に基づく公示価格は、毎年4月1日時点における標準地の正常な価格を、都道府県知事が判定して公示するものである。
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正解 ×

解説:公示価格は、毎年1月1日時点における価格を、国土交通省の土地鑑定委員会が判定して公示するものです(毎年3月下旬に発表されます)。

Q4:行政計画と行政手続法
行政手続法には、行政機関が「基本計画」などの行政計画を策定する際の手続きについて、あらかじめ意見公募手続(パブリックコメント)を実施しなければならない旨の明文の規定が置かれている。
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正解 ×

解説:行政手続法には、行政計画の策定手続きに関する規定は存在しません。意見公募手続が義務付けられているのは「命令等(政令や審査基準など)」を定める場合です。

Q5:社会時事(物流問題)
物流分野における課題として、労働基準法の改正によりトラックドライバーの時間外労働の上限規制が適用されたことで生じる輸送力不足の問題は、「物流の2024年問題」と呼ばれている。
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正解

解説:記述の通りです。この問題に対応するため、政府は「総合物流施策大綱」などを策定し、物流の効率化や労働環境の改善を進めています。

7. まとめ:3月下旬のチェックポイント

3月下旬のニュースからは、以下のキーワードを持ち帰りましょう。

  • 暫定予算は本予算成立で吸収される
  • 裁量権の逸脱・濫用は取り消しの対象
  • 行政手続法に行政計画の規定はない

よくある質問(FAQ)

Q1. 予算の自然成立とは何ですか?

予算案が衆議院で可決され参議院に送付された後、参議院が休会中の期間を除いて30日以内に議決しない場合、衆議院の議決がそのまま国会の議決となる仕組みです(憲法60条2項)。


Q2. 路線価と公示地価の違いは何ですか?

「公示地価」は国交省が発表する一般的な土地取引の指標ですが、「路線価」は国税庁が発表する相続税や贈与税の算定基準です。路線価は公示地価の約8割の水準に設定されます。

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