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【2026年3月総括】行政書士時事!暫定予算・旧統一教会・行政計画

2026年3月は、年度末ということもあり、国会での予算成立や、政府の重要な基本計画の閣議決定が相次ぎました。

特に今年は、11年ぶりとなる「暫定予算」の成立や、旧統一教会に対する解散命令の維持(高裁決定)など、行政書士試験の法令科目(憲法・行政法)に直結するニュースが目白押しです。

今回は、2026年3月のニュースを総括し、試験で狙われる重要論点5選を解説します。記事後半の一括チェックテストで定着度を確認しましょう。

1.【司法・憲法】旧統一教会に解散命令、東京高裁が抗告棄却(3/4)

3月4日、東京高裁は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する解散命令を維持し、教団側の不服申し立て(即時抗告)を退ける決定をしました。

ニュースの要点
  • 高裁決定:一審の東京地裁に続き、高裁でも解散命令が妥当と判断されました。
  • 今後の展開:教団側は最高裁に特別抗告する方針を示しており、最終的な司法判断が待たれます。

試験対策:宗教法人法と信教の自由

憲法20条(信教の自由)と宗教法人法の関係は、オウム真理教事件の判例を含め超重要論点です。

  • 解散命令の要件:宗教法人が「法令に違反し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」などをした場合、裁判所は所轄庁等の請求により解散を命じることができます。
  • 信教の自由との関係:解散命令は「宗教法人としての法人格」を奪うものであり、信者個人の信仰そのものを禁止するものではないため、信教の自由を侵害せず合憲とされています。

2.【政治・財政】11年ぶりの「暫定予算」が成立(3/30)

3月30日、2026年度の暫定予算案が衆参両院の本会議で可決、成立しました。暫定予算の編成は11年ぶりの異例の事態です。

ニュースの要点
  • 年度内成立の断念:本予算の審議が長引き、4月1日の新年度スタートに間に合わないため、当面の行政運営に必要な経費(4月1日~11日分)を確保する措置が取られました。
  • 本予算の行方:本予算は、憲法の規定(自然成立)により4月11日には成立する見通しです。

試験対策:暫定予算と自然成立の仕組み

財政法および憲法における予算のルールは頻出論点です。

  • 暫定予算とは:本予算が成立するまでの間の「つなぎ」として組まれる予算です。本予算が成立したときは失効し、暫定予算に基づく支出は本予算に基づく支出とみなされます(本予算に吸収されます)。
  • 予算の自然成立:予算案が衆議院で可決され参議院に送付された後、参議院が休会中の期間を除いて30日以内に議決しない場合、衆議院の議決がそのまま国会の議決となります(憲法60条2項)。

3.【行政・環境】核のごみ最終処分、小笠原村に文献調査申し入れ(3/3)

3月3日、政府は高レベル放射性廃棄物(いわゆる「核のごみ」)の最終処分地選定に向け、東京都小笠原村(南鳥島)に第1段階である「文献調査」の実施を申し入れると発表しました。

ニュースの要点

北海道の自治体などに続き、新たな候補地として小笠原村に調査の受け入れを打診する動きです。

試験対策:最終処分地選定のプロセス

特定放射性廃棄物最終処分法に基づく、3段階の調査プロセスを押さえましょう。

  • 3つの段階:①文献調査(机上調査) → ②概要調査(ボーリング調査等) → ③精密調査(地下施設での調査)。
  • 自治体の同意:次の段階(概要調査や精密調査)に進むには、地元の都道府県知事および市町村長の同意が必要です。首長が反対すれば、国は強行して次の調査に進むことはできません。

4.【社会・行政法】第5次「観光立国推進基本計画」閣議決定(3/27)

3月27日、政府は2026年度から2030年度までを計画期間とする、新たな「観光立国推進基本計画(第5次)」を閣議決定しました。

ニュースの要点

インバウンド(訪日外国人)の消費額拡大や、地方誘客の促進、オーバーツーリズム対策の強化などが新たな柱として据えられました。

試験対策:行政計画と行政手続法

行政法における「行政計画」の性質を確認しましょう。

  • 行政計画の法的性質:基本計画の策定自体は、国民の権利義務に直接影響を与えないため、原則として「行政処分」には当たりません(抗告訴訟の対象外)。
  • 行政手続法の適用:行政手続法には、行政計画の策定手続きに関する一般的な規定(明文の規定)は存在しません

5.【経済・情報】AI・半導体を支援する「産業競争力強化法改正案」閣議決定(3/6)

3月6日、AIや半導体など重点産業技術を指定し、研究開発や設備投資を支援する「産業競争力強化法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。

ニュースの要点

経済安全保障の観点からも重要なAIや先端ロボット、半導体分野において、国内投資の促進や供給網の強靱化を推し進める狙いがあります。

試験対策:経済安全保障と先端技術

基礎知識(情報通信・経済)の時事用語として必須のキーワードです。

  • 経済安全保障:半導体や蓄電池などの「特定重要物資」の安定供給確保は、経済安全保障推進法などの枠組みでも強力に推進されています。
  • AI規制と振興:世界的にAIの法規制(EUのAI法など)が進む中、日本はガイドライン等によるソフトロー路線と、法改正による産業振興を並行して進めています。

6. 実戦!時事チェックテスト(全5問)

ここまでのニュース内容が頭に入っているか、一問一答形式で確認しましょう。

Q1:宗教法人と信教の自由
裁判所が法令違反を理由に宗教法人に対して解散命令を出すことは、当該宗教法人の信者の信仰の自由を直接的に制約することになるため、憲法第20条の信教の自由に違反する。
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正解 ×

解説:解散命令は、宗教法人としての「法人格」を失わせ、税制上の優遇措置などを剥奪する効果を持つに過ぎず、信者個人の信仰行為そのものを禁止するものではないため、信教の自由を侵害せず合憲とされています(オウム真理教解散命令事件)。

Q2:暫定予算
暫定予算は、本予算が成立するまでの期間のつなぎとして編成されるものであり、本予算が成立したときは失効し、暫定予算に基づく支出は本予算に基づく支出とみなされる。
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正解

解説:記述の通りです(財政法30条)。暫定予算は独立した予算として残り続けるわけではなく、本予算が成立すればそれに吸収されます。

Q3:放射性廃棄物の最終処分
高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定において、第1段階である「文献調査」から第2段階の「概要調査」へ進む際、地元の市町村長が反対の意向を示した場合であっても、国は公益上の必要性を理由に調査を強行することができる。
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正解 ×

解説:特定放射性廃棄物最終処分法に基づき、概要調査や精密調査に進むためには、地元の都道府県知事および市町村長の同意が必要です。首長が反対した場合、次の段階に進むことはできません。

Q4:行政計画と行政手続法
行政手続法には、行政機関が「基本計画」などの行政計画を策定する際の手続きについて、あらかじめ意見公募手続(パブリックコメント)を実施しなければならない旨の明文の規定が置かれている。
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正解 ×

解説:行政手続法には、行政計画の策定手続きに関する規定は存在しません。意見公募手続が義務付けられているのは「命令等(政令や審査基準など)」を定める場合です。

Q5:予算の自然成立
内閣が国会に提出した予算案について、衆議院で可決された後、参議院がこれを受け取ってから休会中の期間を除いて60日以内に議決しないときは、衆議院の議決が国会の議決となる。
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正解 ×

解説:予算の自然成立までの期間は「30日」です(憲法60条2項)。「60日」は法律案における「みなし否決」の期間ですので、混同しないように注意してください。

7. まとめ:3月のニュースは「憲法・行政法」の宝庫

3月のニュースからは、以下のキーワードを持ち帰りましょう。

  • 宗教法人の解散命令は合憲(信教の自由を侵害しない)。
  • 暫定予算は本予算成立で吸収される
  • 行政手続法に行政計画の規定はない

よくある質問(FAQ)

Q1. 暫定予算と補正予算の違いは何ですか?

「暫定予算」は年度開始までに本予算が間に合わない場合の「つなぎ」の予算です。一方、「補正予算」は本予算が成立した後に、災害対応など予見できなかった事態が生じた際に追加・変更する予算です。


Q2. 宗教法人の解散命令を出すのは誰ですか?

解散命令を出すのは裁判所です。文部科学省(文化庁)などの所轄庁は、裁判所に対して解散命令を「請求」する立場にあります。

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