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【2026年5月11日~5月20日】行政書士時事!民訴IT化・1票の格差・化審法

2026年5月中旬(5月11日~20日)は、米中首脳会談を受けた日米首脳の電話会談や、2月に行われた衆院選の「1票の格差」訴訟の判決など、国内外で重要なニュースが相次ぎました。

また、民事訴訟の全面デジタル化のスタートや、化学物質規制に関する政令の閣議決定など、行政書士試験の「法令科目」や「基礎知識」に直結する制度変更も報じられています。

今回は、この直近10日間のニュースを試験対策の視点で徹底解説し、記事の後半で一括チェックテストを行います。

1.【政治・国際】高市首相とトランプ米大統領の電話会談(5/15)

5月15日、高市総理大臣は、中国訪問を終えたアメリカのトランプ大統領と電話会談を行いました。

ニュースの要点
  • 米中首脳会談の報告:トランプ大統領から、米中首脳会談での協議内容について直接説明を受けました。
  • 日米連携の確認:台湾問題や経済安全保障など、東アジアの安定に向けた日米同盟の強化が確認されました。

試験対策:内閣の外交権限と条約

憲法における内閣の権限(憲法73条)を確認しましょう。

  • 外交関係の処理:外交関係を処理することは、内閣の権限です。
  • 条約の締結:条約を締結する権限も内閣にありますが、事前に、時宜によっては事後に、国会の承認を経る必要があります。

2.【行政法・環境】化審法改正政令の閣議決定(5/19)

5月19日、政府は「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」の施行令を改正する政令を閣議決定しました。

ニュースの要点

国際条約に基づき、有害性が指摘されているPFAS(有機フッ素化合物)の一種などを「第一種特定化学物質」に指定し、製造や輸入を原則禁止する規制強化です。

試験対策:政令の制定と罰則の委任

行政法における「法源」と「委任命令」のルールは頻出です。

  • 政令の制定権:憲法および法律の規定を実施するために、内閣は政令を制定します(憲法73条6号)。
  • 罰則の制定:政令には、法律の委任がなければ、罰則を設けることができません。白紙委任も禁止されています。

3.【憲法・司法】1票の格差訴訟、福岡高裁支部で「合憲」判決(5/20)

5月20日、2026年2月に行われた衆議院議員総選挙を巡る「1票の格差」訴訟において、福岡高裁支部は「合憲」とする判決を言い渡しました。

ニュースの要点

全国の高等裁判所で争われている一連の訴訟の一つです。国会の定数是正の取り組みが評価され、合憲判断が続いています。

試験対策:投票価値の平等と事情判決

選挙訴訟における裁判所の判断手法を押さえましょう。

  • 投票価値の平等:憲法14条(法の下の平等)は、1人1票という数的な平等だけでなく、「投票価値(1票の重み)の平等」も要求していると解されています。
  • 事情判決の法理:仮に選挙が違憲と判断された場合でも、選挙を無効にすると社会的な混乱が大きいため、行政事件訴訟法の「事情判決」の法理を準用し、違憲宣言にとどめて選挙自体は有効とする判決が出されることがあります。

4.【経済・社会】総務省「家計調査(貯蓄・負債編)」発表(5/19)

5月19日、総務省統計局は、2025年平均の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」を発表しました。

ニュースの要点

物価高や金利上昇が家計に与える影響が注目される中、世帯あたりの貯蓄額や負債額の最新データが示されました。

試験対策:経済指標の担当省庁

基礎知識(経済)では、どの省庁がどの統計を発表しているかの区別が重要です。

  • 総務省:家計調査、消費者物価指数(CPI)、完全失業率、国勢調査。
  • 厚生労働省:有効求人倍率、毎月勤労統計調査。
  • 日本銀行:企業物価指数(CGPI)、全国企業短期経済観測調査(日銀短観)。

5.【司法・情報通信】民事訴訟の全面デジタル化スタートへ(5月中旬報道)

2026年5月21日より、改正民事訴訟法に基づく「民事訴訟の全面デジタル化」がスタートすることが各メディアで報じられました。

ニュースの要点

裁判手続きの迅速化を目指し、訴状のオンライン提出や、ウェブ会議を利用した口頭弁論などが本格的に運用開始されます。

試験対策:オンライン申立ての義務と任意

司法制度のIT化における「義務化の対象」がポイントです。

  • 代理人(弁護士等):オンラインでの申立てが義務化されます。
  • 本人訴訟:弁護士を立てずに本人が行う訴訟については、デジタル格差に配慮し、オンライン申立ては任意(紙での提出も可能)とされています。

6. 実戦!時事チェックテスト(全5問)

ここまでのニュース内容が頭に入っているか、一問一答形式で確認しましょう。

Q1:内閣の権限
内閣は、外国と条約を締結する権限を有するが、条約の締結にあたっては必ず事前に国会の承認を経なければならず、事後の承認は憲法上認められていない。
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解説:憲法73条3号において、条約を締結するには「事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする」と規定されており、事後承認も認められています。

Q2:政令の制定
内閣は、憲法および法律の規定を実施するために政令を制定することができるが、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
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解説:記述の通りです(憲法73条6号ただし書)。国民の権利を制限したり義務を課したりする罰則を政令で定めるには、必ず法律による個別具体的な委任が必要です。

Q3:選挙訴訟と事情判決
公職選挙法に基づく選挙無効訴訟において、裁判所が議員定数配分規定を違憲と判断した場合、当該選挙は直ちに無効とする判決を言い渡さなければならない。
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解説:選挙を無効にすると国政に重大な支障を及ぼすおそれがあるため、行政事件訴訟法の「事情判決」の法理を準用し、違憲であることを宣言するにとどめ、選挙自体は無効としない(有効とする)判決を出すことが認められています。

Q4:経済指標の担当省庁
「家計調査」および「消費者物価指数(CPI)」は、いずれも厚生労働省が毎月調査・発表している経済指標である。
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解説:家計調査と消費者物価指数(CPI)を発表しているのは総務省です。厚生労働省が発表するのは「有効求人倍率」や「毎月勤労統計調査」などです。

Q5:民事訴訟のIT化
改正民事訴訟法による裁判のIT化において、弁護士が訴訟代理人となって訴えを提起する場合は、原則としてオンライン(インターネットを利用した方法)で行わなければならない。
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解説:記述の通りです。弁護士等の代理人にはオンライン申立てが義務付けられていますが、本人訴訟の場合は紙での申立ても認められています(デジタル格差への配慮)。

7. まとめ:5月中旬のチェックポイント

5月中旬のニュースからは、以下のキーワードを持ち帰りましょう。

  • 条約の承認は事後でも可能
  • 政令に罰則を設けるには法律の委任が必要
  • 家計調査とCPIは総務省が発表。

よくある質問(FAQ)

Q1. 事情判決とは何ですか?

行政の処分が違法であっても、それを取り消すことで公共の福祉に著しい障害が出る場合に、請求を棄却する(原告を負けにする)判決のことです。ただし、判決の主文で「処分が違法であること」は宣言しなければなりません。


Q2. 企業物価指数(CGPI)とは何ですか?

企業間で取引されるモノの価格変動を示す指標で、日本銀行が発表しています。消費者物価指数(CPI)よりも早く価格変動が現れる傾向があります。

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